せっぱつまりこ’s blog

宮城県仙台市及び近郊を中心とした、東北地方の様々な情報について書こうと思います。

東北地方と春〜初夏のツキノワグマについて

今回は、若干今までと違うジャンルの話を書こうと思います。ただ矢張り、一応東北地方に関する情報についてですので、その点はご安心下さい。

 

これは東北地方を中心とする東日本でしばしば起こる事件というか事故なのですが、特に春〜初夏頃に山菜採りなどに山地に入ってツキノワグマに襲撃される事故が時々報道されたりします(なお、西日本ではツキノワグマの生息数は東日本に比べ圧倒的に少ないです)。

 

ところで先程ツキノワグマ、とさらりと書きましたが、現在日本列島に生息する野生のクマの仲間には2種類あります。北海道に生息するヒグマと、本州・四国に生息するツキノワグマです。なお、北海道と東北地方北部は海に隔てられているとはいえ近いですが、自然の状態でヒグマとツキノワグマが入り乱れているということはありません(これは「ブラキストン線」のためです。もしご興味のある方は検索なさるか、本などをお読み下さい)。

 

本題に戻りますと、先程ツキノワグマ襲撃事故の例で挙げましたような、春〜初夏には山菜採りに山地に入った人々が襲撃される事故が起こりやすい、というように、季節によって起こりやすい人的・農作物的な被害は異なっています。

 

その大きな理由は、一つにはツキノワグマが余り植物の繊維を消化できないことにあります。そのため植物の繊維が余り硬くない春〜初夏には山菜や新芽をよく食べ、植物の繊維がより硬くなる夏場には果実や蜂蜜などを多く食べるわけです(夏場に農作物の食害が多くなる傾向がありますが、それも、このことに理由があります)。

 

要するに「山菜の旬」の時期は、人間にとってだけでなくツキノワグマにとってもそうであるため、こうした事故の深刻な原因になってしまっているわけです。

 

なお仙台市では、こうしたサイトも運営しているため、大変参考になります。

ツキノワグマ対策について|仙台市

http://www.city.sendai.jp/kankyochose/kurashi/shizen/petto/yase/higai/documents/doctorbear.pdf

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